種類 |
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栽培の三つ葉は大別すると根三つ葉、切り三つ葉、糸三つ葉の3種類に分けられます。
■根三つ葉
根付きの三つ葉を指します。地上部の枯れた株に土寄せして、出てくる葉・葉柄を軟白栽培(遮光して生育)し、根付きのまま出荷します。
他の切り三つ葉や糸三つ葉より日持ちする上に栄養価も高めです。
歯触りもよく、おひたしや和え物、卵とじ、かき揚げに向いています。
■切り三つ葉
種を蒔いて根株を養成し、これを掘りとって軟化室(遮光した部屋)に伏せ込み、地上に出てくる葉柄・葉を切り取って利用します。根を切ると20~30cmくらいの長さになります。茎が細くて白く、葉は薄い緑色をしています。
アクが少なく、口当たりが良いのが特徴です。全体的にやわらかいので、火を通すより生で茶碗蒸しやお吸い物などの青みに使われます。
■糸三つ葉
用途は切り三つ葉と同様ですが、葉がやや小さく、水耕栽培されるため根にスポンジが付いていることがあります。香りが高いのが特徴です。スーパーの店頭に並んでいる三つ葉のほとんどは糸三つ葉です。 |
選び方 |
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根元から葉先までピンとしていて色艶が良いものを選びます。 切り三つ葉は葉が淡緑色で、茎が白いものが良品です。 |
保存法 |
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三つ葉は傷みが早いので、長期保存はできません。使う分だけを買ってくるのがベストです。
使い残しは洗わずに湿ったキッチンペーパーで根の部分を包んで、ポリ袋あるいはラップで包んで冷蔵庫(野菜室)で保存します。根元にスポンジがついているものははずしてから保存しましょう。 |
栄養価 |
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三つ葉にはビタミン類・カリウムが多く含まれ、ほうれん草に匹敵するほどです。特にビタミンAが豊富で目や皮膚の粘膜を保護し、視力低下や肌のトラブルに有効です。鎮静効果もあって不眠症に効果がありイライラの解消になります。最も多く含むのは糸ミツバで、根ミツバ、切りミツバが次いでいます。根ミツバには鉄が多く含まれます。
香り成分としてクリプトテーネン、ミツバエンといった物質が含まれます。クリプトテーネンなどの香り成分には食欲を増進させる効果があります。 なんとなく食欲がないという人にはおすすめしたいものです。
また、アクが少ないので茹で時間も短く、水に浸す時間が短く済むので調理によるビタミン類の損失が少なくなります。また、三つ葉や春菊には抗酸化作用を有するポリフェノールが含まれ、発ガン抑制効果が期待されます。 |
調理法 |
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三つ葉は熱を加えすぎると色も歯触りも悪くなってしまいます。
茶碗蒸しや汁物の青みとして使うときは生のまま入れて熱い汁を注いだり、火の止め際に入れるなど、工夫して持ち味を生かしてあげましょう。
茹でておひたしにする場合は熱湯にサッとくぐらせ、すぐ冷水に放すようにします。 |
レシピ |
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三つ葉と長芋の明太子和え
材料(4人分)
三つ葉1束(20~30本)、長芋200g、辛子明太子1/2腹、酒小さじ1、刻み海苔少々
① 三つ葉は根元を除き、2cm長さに切ります。ボウルに水を張り、三つ葉を放してシャキッとさせ、ザルに上げて水気を切ります。
② 長芋は厚めに皮をむいてキッチンペーパーなどで全体を包み、のし棒などで軽く叩いて粗めにくずします。
③ 明太子は皮を除いて粗くほぐし、酒を加えて混ぜます。
④ 三つ葉、長芋、明太子を混ぜ器に盛ります。最後に刻み海苔をふって出来上がりです。
三つ葉の炒り卵
材料(4人分)
三つ葉1束、卵3個、砂糖小さじ2、塩小さじ1/4、ごま油小さじ1、木の芽少々
① 三つ葉は根元を除き、2cm長さに切りそろえます。
② ボウルに卵を割りいれてときほぐし、砂糖と塩を混ぜ合わせます。
③ フライパン(フッ素樹脂加工)を熱し、ごま油を入れて三つ葉を加えます。三つ葉は火が通りやすいのでサッと炒めるだけにします。
④ ③に②の卵を加え、手早く箸でかき混ぜながら焦がさないように炒めます。余熱でかたまるようにするため、少しやわらかい状態で火を止めます。好みで木の芽を飾って出来上がり。 |