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野菜の知識
ふ き
キク科フキ属
fuki , Japanese butterbur(英)
ふきは数少ない日本原産の野菜のひとつで、全国の山野に自生し、平安時代には栽培が始まっていたようです。古文の中には「布々岐」「布由岐」などの古名で登場します。 中国や韓国にも自生していますが、大規模栽培をしているのは日本だけです。ハウス栽培で周年供給されていますが、旬は春です。特有の香気と苦み、シャリッとした歯ごたえが特徴で、春の到来を感じさせる野菜です。
選び方
ふきを店頭で選ぶ際は、葉が鮮緑色で茎が明るい黄緑色、つやがありしなりが少ないものを。茎が根元から葉先まで直径2cmほどの太さでまっすぐなものを選ぶとよいでしょう。
保存法
湿らせた新聞紙に包めば冷暗所で4~5日持ちますが、旬のものは新鮮なうちに味わいましょう。すぐ食べない場合でもアク抜きしておくと非常に便利です。塩茹でしたときは水につけて水の中で茎の皮をむき、新しい水に歯も茎もつけます。料理に使うまで水につけたままで保存します。
栄養価
ふきは水分が多い野菜で、ビタミン類やミネラルの含有量は少ないのですが、食物繊維は大根並みの100g中に1.3gと豊富に含んでいます。ふきのとうにはカロテン、鉄、ビタミンCが豊富です。
効用
ふきの茎や葉には苦み配糖体、酒石酸、サポニン、タンニンが含まれています。これらの含有成分には高血圧や大腸がんなどの生活習慣病の予防効果があるとされています。中国や欧州では根・茎・葉を解毒や去痰などの医療に使用しています。
春には空気が乾燥し、気管支の炎症が起こりやすくなります。粘液の分泌量も多くなり、痰ができて咳を誘発します。ふきには痰を切り咳を止める効果がありますので、ぜひ摂るようにしましょう。
レシピ
ふき佃煮
材料(4人分)
ふき1束、水1カップ、しょうゆ1/3カップ、みりん大さじ3、酒大さじ3、赤唐辛子2本、昆布約10cm
①ふき1束を20cm長さに切り、熱湯で茹でて冷水に取り、水の中で皮をむく。
②4cm長さに切り、水、しょうゆ、みりん、酒、赤唐辛子の小口切りを混ぜて煮立て、ふきと昆布のせん切りを加え、弱火で汁気が飛ぶまで煮詰める。

ふきの葉を使った料理
ふきの葉の当座煮

材料(4人分)
ふきの葉1束分(約150g)、サラダ油大さじ1、酒大さじ2、しょうゆ大さじ2、鰹節1/2カップ、塩少々
①ふきの葉は水できれいに洗ってたっぷりの沸騰した熱湯に塩少々を加えて10~15分茹で、水に取り、途中2~3回水を替えながら1~2時間水にさらしてアクを抜きます。
②①の水気を絞って細かく刻み、刻む端から新しい水につけ、最後にギュッと絞ります。厚手の鍋にサラダ油を熱し、ふきの葉を丁寧に炒めて水気を飛ばし、酒としょうゆを加え、汁気がなくなるまでかき混ぜながら煮て、最後に鰹節を加えて混ぜます。
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