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                  黄玉葱 
                  現在栽培されている玉葱の大半は黄玉葱系です。黄玉葱は辛玉葱群に属し、じっくりと加熱すると辛み成分が変化して甘みに変わります。そのため煮込みに使うと独特の旨味が出ます。  
                   
                  白玉葱 
欧米では良く見られるものですが、日本での生産量ははごくわずかです。水分が多くやわらかいので、サラダや和え物などの生食に向きます。 
 
                  紫玉葱 
黄玉葱よりも甘みがあって水分が多く刺激臭も弱い、サラダなどの生食用の玉葱です。料理の彩りとしてよく使われます。 
 
                  小玉葱 
ペコロスやプチオニオンとも呼ばれる直径4cmほどの玉葱です。黄玉葱を超密植栽培させて生長を抑えて作ります。ピクルスやシチューなどの煮込み料理に使ったりします。 | 
                
                
                  | 選び方  | 
                
                
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                  表皮はよく乾燥していてつやがあり、傷がないものが良品です。また根の部分までしっかり乾いていて、上部も乾いて細く締まっているものを選びましょう。根や芽が出ているものは極力避けましょう。白玉葱や紫玉葱は持ってみてずっしりと重いもので、上部が変色していないものが良品です。 | 
                
                
                  | 保存法  | 
                
                
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                  3月から出回る新玉葱以外は冷蔵庫に入れる必要がありません。蒸れると腐敗していくので、通気性に注意して保存しましょう。風通しの良い、日の当たらない場所に置くと良いでしょう。吊るしておくと最適です。 切った玉葱は切り口にアルミ箔を当てて包み込み、冷蔵庫の野菜室で保存すれば、2~3日は持ちます。 | 
                
                
                  | 栄養価  | 
                
                
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                  水に溶けやすい糖質中心の炭水化物を多く含む。特有の刺激臭や辛みは硫化アリルによるもので、これはビタミンB1の吸収を助ける働きを持ち、肉や魚の臭みを消す働きもあります。また新陳代謝を促します。その他、カルシウム、リン、少量のビタミンA、B1、B2、Cを含んでいます。
                   
                   
                  糖質 
玉葱に含まれる糖質は多い順にオリゴ糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖となっており、中でもオリゴ糖は低カロリーで加熱しても壊れにくく、整腸作用があるのです。 
 
                  苦み成分 
玉葱の苦み成分はケルセチンと呼ばれるポリフェノールです。このケルセチンは脂肪吸収抑制効果があり、耐熱性を持っています。 
 
                  硫化プロピル 
                  玉葱に含まれる硫化プロピルは血糖値の低下、中性脂肪の減少、コレステロール値の低下など成人病の予防に効果を発揮します。硫化プロピルを効率よく摂るには生食が一番です。繊維をなるべく潰さないように切り、切ってすぐに酢やレモン汁をかけて酵素の働きを抑え、成分を保護します。 | 
                
                
                  | 調理のコツ | 
                
                
                   | 
                  玉葱を切るときに涙が止まらなくなり、目が痛くてたまらないという方がいらっしゃいますが、原因は揮発性の硫化アリルにあるのです。この成分は水溶性なので水洗いすれば刺激は緩和されます。また繊維をつぶさないように切れば、揮発成分が抑えられるのでよく切れる包丁で切るのが適切といえます。  
                   
                  薄切りのコツ 
                  玉葱を薄く切る場合、用途に応じて切るのがよいでしょう。長時間じっくり加熱したりシャキッとさせたい場合は、繊維に沿って平行に切るのがよいでしょう。短時間でやわらかく仕上げたい場合は、繊維を切断するように垂直に切ります。玉葱をサラダにするときは、水にさらして辛みを抜くと美味しくなります。また少ししんなりさせたい場合はふきんに包んで流水の下で揉むと、辛みも抜けてしんなりと味が絡みやすくなります。 
※冷水にさらしすぎると栄養素が失われることがありますので、注意しましょう。 | 
                
                
                  | レシピ | 
                
                
                   | 
                  オニオンスライスサラダ  
材料(4人分) 
玉葱2個、かつお糸削り節1/2カップ、卵黄4個分、しょうゆ適量   
                  ①玉葱は縦半分に切り、繊維に平行にごく細い薄切りにします。 
                  ②①の玉葱をたっぷりの冷水に放し、30分ほどさらしてザルに上げ、水気を十分に切ります。 
                  ③器に②の玉葱をふんわりと盛り付け、中央をくぼませて、かつおの削り節をその周囲に散らし、卵黄をくぼみに落とし入れます。 
                  ④③を食卓に出し、しょうゆを好みの量だけかけて、よく混ぜていただきます。 
                  ※お好みでドレッシングを使うのもよいでしょう。 
 
                  オニオングラタンスープ 
                  材料(4人分) 
玉葱2個、バター80g、小麦粉(薄力粉)大さじ1、水3カップ、固形スープの素2個、牛乳1カップ、フランスパン(5㎜厚の輪切り)12枚、ニンニク1片、チーズ(エメンタール…すりおろしたもの)80g、塩・コショウ各少々 
                  ①玉葱は縦半分に切り、繊維に沿って薄切りにします。 
                  ②厚手の鍋を熱してバターを溶かし、①の玉葱を入れて混ぜながら中火で炒め、玉葱がしんなりしてきたら弱火にして、時々混ぜながらさらに炒めます。 
                  ③鍋肌についた焦げ目を玉葱でぬぐうようにしながら炒め続け、玉葱があめ色になったら小麦粉を振り入れ、全体に混ぜながらさらによく炒め合わせます。 
                  ④③の鍋から香ばしい香りがしてきたら水と固形スープの素を加えて強火にし、煮立ったら中火にして、アクを取りながら煮汁が2/3量になるまでふたを開けたまま煮ます。 
                  ⑤④の鍋に牛乳を加えて中火で温め、塩、コショウで味を調えて火を止めます。 
                  ⑥フランスパンはオーブントースターでカリッときつね色に焼き、表面にニンニクの切り口をこすりつけて香りをつけます。 
                  ⑦耐熱容器に⑤のスープを注ぎ入れ、上に⑥のフランスパンをのせて、すりおろしたチーズをかけ、200℃に熱したオーブンできつね色になるまで約10分間焼きます。 
                  ※器は非常に熱くなります。取り出す際、召し上がる際は十分注意しましょう。 |