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野菜の知識

しょうが
ショウガ科ショウガ属
ginger(英)
原産地は熱帯アジアで、古代から香辛料や薬用として栽培されていたもので、日本には、明治以降に稲作とともに中国から伝えられたといわれており、歴史も古く、薬用・食用に用いられてきました。
しょうがの神社?
石川県には日本で唯一、しょうがをはじめとする香辛料の神を祀る神社があります。しょうがの古名「薑(はじかみ)」を名乗った波自加彌神社です。
産地
世界一の生産国は、中国。日本でも多く生産されており、新物が7~11月に出回る”新しょうが”と収穫・貯蔵し随時出荷する“囲いしょうが”があり、”新しょうが”はマイルドな甘辛さであるが、“囲いしょうが”は繊維質で辛みが強いのが特徴です。
保存法
洗って水気を取り、ポリ袋に入れて余分な空気を抜くように密閉し、冷蔵庫で保存します。この方法だと3~4日の保存に最適です。

■すりおろして冷凍保存
冷凍によってタンパク質分解酵素などが失活する心配はありません。すりおろしたしょうがを薄く平に伸ばし、ラップに包んで冷凍保存すると、風味を損ないません。必要な分を自然解凍し利用できるため便利です。
選び方
根しょうがの新物、いわゆる新しょうがは皮にしわがなく、ふっくらしてみずみずしいものを選びましょう。
囲いしょうがは皮にキズがなくふっくらしているものがよいでしょう。
生のしょうがとチューブ入りのしょうが
生のしょうがにはタンパク質を分解する酵素が含まれいて、生姜焼きなどの肉料理に利用するとお肉がやわらかく仕上がります。チューブ入のしょうがは、香り、辛みは遜色ありませんが、加熱処理をしているので、酵素が働かず、いまいちやわらかく仕上がりません。
しょうがの成分
しょうがにはカルシウム・ナトリウム・カリウム・マグネシウム・リン・ビタミンB・ビタミンCビタミンE・亜鉛・ナイアシンなど数多くの成分が含まれています。
辛み成分
特有の辛みは、ジンゲロールとショウガオールで食欲増進や殺菌作用があります。
ショウガオールは、酸化防止の働きがあり、炒め油にしょうがを入れるのは、香りを出すとともに、油の酸化を防ぐ役割もあります。また魚やレバーなどの臭い消しとしても重宝します。
ジンゲロールには食品に対する抗菌作用があり、食中毒の予防効果をもっています。

香り成分
香り成分は、食欲増進、発汗、去痰、消炎、保温作用などがあり、風邪の初期症状、リウマチ、神経痛、冷え性などに効果があります。 漢方では「しょうがは百邪を防御する」として古くから生薬として利用しています。健胃、嘔吐、せき等に効果があります。
レシピ
しょうが湯
①しょうがを洗って皮をむき、おろし金ですりおろします。
②生姜おろし、片栗粉10g、砂糖20gを入れて、180ccの熱湯を入れて出来上がりです。
蜂蜜を入れてもよいでしょう。冷え性に効果抜群です。

新しょうがの甘酢漬け
材料
新しょうが100g、塩少々
(甘酢)酢1カップ、砂糖大さじ4
①新しょうがはきれいに洗って薄切りにし、塩をしてしばらく置きます。
②甘酢の材料をひと煮立ちさせて、冷まします。
③①を熱湯で手早く茹で、水気を切って、熱いうちに②の甘酢に漬け込みます。

しょうがごはん
材料
米3カップ、新しょうが80g
A(酒大さじ2、薄口しょうゆ大さじ1、塩小さじ1/2、だしの素少々)
①米をとぎ、炊飯器に入れます。
②①にAの調味料を入れ、普通にごはんを炊く水加減になるまで水を加えます。
③新しょうがの千切りを②に加え、炊きます。

~はじかみ神社について~
金沢市には日本唯一の「香辛料」の神、生姜の古名「薑(はじかみ)」を名乗る神社“延喜式内社 波自加彌神社”があります。波自加彌神社では毎年6月15日になると波自加彌(はじかみ)大祭が行なわれます。県内外から生姜を扱う生産者・業者が自社製品を献納の上、参詣に集まり、社業の発展などを祈願します。

養老2年(718)に、2kmほど後方山手の四坊高坂(しぼうたかさか)の黄金清水(こがねしょうず)で創建されましたが、寿永2年(1183)の源平北国合戦のとき、兵火によって社殿のことごとくを焼失したので、現在地である二日市町と花園八幡町の入会地に以前からあった田鹿八幡宮(たじかはちまんぐう)の横に並んで社殿を建て遷座されました。その後、波自加彌神社・八幡の両社を一社殿として造営合祀され、以来「波自加彌神社・正八幡宮」または「やわた宮」と呼ばれて、加賀国の守護神として、あるいは金沢北部の大社として多くの信仰を集めてきました。田鹿八幡宮がいつ頃から波自加彌神社と呼称されていたのか明らかではありませんが、江戸時代の元禄7年(1694)の『神社略縁起』によれば、波自加彌神社と記されています。これは波自加彌神を八幡神より上位と考えて社名を変更したものと推察され、八幡宮にとっては庇(ひさし)を貸して母屋を取られたことになります。

奈良時代に、加賀国で数ヶ月間降雨がなく、草木はことごとく枯れ、牛馬や家畜、人にいたっても多くが渇死したので、国造(くにのみやつこ)が雨乞いをするため当社に社参し、身を清め断食して祈願すること37日目の満願の日、近くの谷より金色の光が輝いているのを発見し、不思議に思ってその場所に赴くとこんこんと霊水が湧き出ていました。これで人々はようやく甦生し、草木も繁茂した。人々はその神恩に報いるために供え物を求めたが、めぼしいものがなく困っていたところ、たまたま旱天下にも自生する生姜(しょうが)があったので、これを献じて感謝の祭りを行いました。この日が6月15日であったので、爾来全国で類例のない「はじかみ祭」(別名しょうが祭)として、連綿として続けられています。

薑(はじかみ)大祭
「波自加味大明神」「波自加美大神」とも称された当社は、歯で噛んで辛いもの、すなわら、しょうが、山椒、わさびなどの祖神(おやがみ)様です。若葉の茂る毎年6月15日、「しょうが祭」が行われます。遠く江戸時代には、この祭礼に加賀・越中・能登の料理屋の主人はすべて参拝したといわれ、また、生姜の薬効から医薬の神としての信仰も厚く、医師や薬屋も参拝したと伝えられています。現在も、食産神「ハジカミ」に由縁のある、産地の生姜栽培加工業者、スパイスや食品加工業者、漬物組合、加賀伝統野菜生産者、青果商、菓子芝舟製造業、料理店主、調理師、薬種関係者等、県内外より多数の方々が自社製品献納の上参詣され、湯立神事によって調製きれた生姜湯が振舞われます。祭典後は、漬物組合による「漬物コンテスト」や、調理師団体による「料理の振る舞い」など、多彩な行事が行われています。

■主祭神(しゅさいじん)
正四位上 波自加彌(はじかみ)神《調味・医薬・産業の神》
一国一社 護国正八幡(ごこくしょうはちまん)神
■相殿神(あいどのしん)
神明・春日・諏訪・薬師の神々を配祀(はいし)
■摂社(せっしゃ)
甚兵堂=我国に生姜を伝来した武内宿禰命と日吉神を祀る《眼病に霊験あり》
■末社
忠魂殿=森本地区出身の戦没英霊419柱を祀る
榊葉社=祓戸に供するが、県内一の榊の老樹も昭和初期に枯死し、現在は二代目
八幡山稲荷社=商売繁盛・五穀豊穣の神
■その他
遥拝殿一社

宝物
その他平安期から伝わる社宝約60数点を宝物殿に収蔵しています。
●麦喰獅子…金沢市指定文化財
この獅子頭は桐材で彫製されており、彩色を有し、耳は立ち耳で差し込み式となっています。銘文を有しませんが、鎌倉時代の作と考証され、県内最古の獅子頭の一つです。
名前の起こりは、麦を喰い荒らしに夜な夜な神社下の畑に降り立ったので、逃げ出さないように金網をかけて保存したためといわれています。
●木像随神像一対…金沢市指定文化財
能登の春日という仏師の作と伝えられ、京都男山の石清水八幡宮へ奉納しようと内灘沖まで来たところ、風が止んで船がいっこうに進まないので、当時、波自加彌神社の社叢林が灯台の役目を果たしていた関係から、二対ある内の一対を奉納したところ、瞬く間に風が吹き、船が進んだとの言い伝えがあります。鎌倉時代の作。

●後花園天皇御宸筆撰集桂句御書写掛軸
この御宸翰(ごしんかん)は、大正13年、東京帝国大学文学部資料編纂掛資料編纂官の辻善之助博士によって後花園天皇直筆の正書と鑑定され、大日本資料第七編に収載されています。旧森本町指定文化財。
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