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野菜の知識
えだまめ
マメ科ダイズ属
green soybeans(英)
大豆の原生種は、中国北部・シベリア・日本に野生するノマメであるといわれています。
夏の旬野菜の一つで《畑の肉》と呼ばれるエダマメは栄養価の高い緑黄色野菜です。
茹でたてのエダマメをつまみにビールを飲む、また、子供のおやつとして、エダマメは夏には欠かせない野菜の一つであります。近年冷凍物が出荷されるようになり、おかげで、一年中エダマメを食べることが出来ますが、穫れたての新鮮さをたっぷりと味わえるのは、この時期しかありません。
出回りのピークは近在産地の入荷量が増える7・8月で、季節感が強い夏の旬野菜として消費も安定しています。
品種
わが国で栽培されている品種は、種苗会社の育成品種以外にも、各地には昔からの在来品種があり、その数は400種以上といわれています。特に東北地方に品種が多くあります。品種としては早生系の奥原早生・早生緑、中生系の江戸川大莢・三河島、晩生系の鶴の子などがあります。岐阜産について、施設物では、白獅子・さぎみどり、露地物では、富貴・さやむすめ・えぞみどり・錦秋などがあります。
  • 白毛種(さやに白い生毛があるもの)
  • 茶毛種(さやに茶色い生毛があるもの)
    最近では、味のよい白毛種の大さやで濃緑色のエダマメが好まれている。
選び方
さやがふっくらとして緑色の鮮やかなものがよい。枝つきのものは葉がいきいきとしており、さやに白毛があって青々としているものがよい。熟しすぎると葉が枯れ、さやの黄化、しおれが進行し、甘味が低下し、マメが固くなります。
保存法
収穫後、時間がたつほど味も栄養も急速に落ちます。鮮度が命なので、購入後はできるだけ早めに調理をした方がよいでしょう。
その日に食べない場合は、塩ゆでにして冷蔵庫か冷凍庫で保存するとよいでしょう。
  • 2~3日ならポリ袋に入れて冷蔵庫で保存
  • 長期の場合は2%の塩水で硬めに茹で、冷ましたあとでラップに包んで急速冷凍すると、冬でも美味しくいただけます。
栄養価
タン白質、ビタミンB1・B2、脂質、カルシウム、カリウムの他に成熟した大豆にはないビタミンA・Cも豊富に含んでおります。また、食物繊維などもバランスよく含んでいます。

良質のタン白質によってアルコールに対する抵抗力が増進されます。ついつい飲みすぎて弱ってしまう肝臓を守ってくれます。成人病予防、老化防止、疲労回復、便秘に加え、夏バテ防止などに効果が期待できます。
枝豆の由来
わが国では、古く縄文時代の遺跡から出土しています。そして、「古事記」や「日本書紀」に大豆が明記されています。種子は18世紀に日本・中国から世界に伝わったようです。黒船のペリーが日本から種子をアメリカに持ち帰ったといわれており(1863年)、そして今日、アメリカが大豆生産国になっています。現在では世界中で栽培されており、その品種は1000種に及ぶといわれています。
エダマメは熟していない大豆を若採りしたものであります。といっても煮豆・豆腐や味噌や醤油になる加工用の大豆を若いうちに採っているわけではありません。近年ではエダマメ用の品種が栽培されています。
わが国でのエダマメ(野菜用)としての利用は、17世紀末(江戸時代)ごろから栽培されていたようです。昭和40年代からは生産量が増えはじめ、55年あたりをピークに、以後安定した生産量を保っていましたが、近年は漸減傾向で輸入ものが伸びてきています。今日、国内では、ほぼ全国的に作られています。
レシピ
調理のコツ
枝つきのものは、さやをハサミで切ってから調理する。

☆塩ゆで
①さやの両端を切る。
②手に塩をつけて、整形したエダマメを洗う。
③食塩3%の塩水で茹でる。(湯1㍑に対し塩30g=大さじ2)
④熱湯に入れると鮮やかな色にゆで上がる。
⑤色よく仕上げるために、ザルに取り、手早く冷水をかけ水切りをする。
ゆでるときは、独特の歯ざわりがなくならないように、ゆですぎに注意して下さい。
新鮮なエダマメは塩ゆでにするだけでも、立派な一品になります。エダマメごはん・中華風炒め物・和えものなど工夫次第でいろいろな料理が楽しめます。マメをすりつぶして砂糖や蜂蜜で甘味をつけたあんにしても美味。
エダマメは消化があまりよいほうではないので、胃腸の調子が悪いときは食べすぎないこと。塩味も控えめにしたいものです。

枝豆ご飯
材料(4人分)枝豆(さや付き)150g、茶葉小さじ2、米2カップ、塩小さじ2/3
①鍋に水3カップほどを入れて火にかけ、沸騰したら火を止めてすぐに茶葉を入れ、こして冷ます。
②枝豆は塩もみをして洗い、塩を加えた熱湯で固めに茹でてざるにあげ、手早く風に当てて冷まし、さやから豆を取り出して薄皮をむく。(正味約70g)
③米を洗って炊飯器に入れ、内釜の米2カップの目盛りまで①のお茶を注いでから②の枝豆、塩を加え、30分ほどおいて普通に炊き上げる。
枝豆は茹でたあと水に取ると甘みが抜けるので、ざるにあげて急激にさますようにする。茹でてからさらに加熱調理する場合は、固めに湯で上げることも大切だ。なお、枝豆ご飯のお茶は必ず枝豆を入れる前に炊飯器の目盛りに合わせること。この順序が逆になると水加減が狂い、うまく炊き上げることができない。また、洗った米の水のきり方が悪いとお茶が薄くなるので注意。

枝豆のしょうゆ煮
材料(4人分)枝豆(さや付き)200g、しょうゆ大さじ2、だし汁1カップ、みりん小さじ2、酒大さじ1
①枝豆は塩もみをして洗い、両端を切って塩を加えた熱湯で固めに茹で、ざるにあげて手早く冷ます。
②鍋にだし汁、しょうゆ、みりん、酒を合わせて①の枝豆をさや付きのまま入れ、弱火で15分ほど煮る。
③②の煮汁が3分の1量くらいになったら火からおろし、煮汁に漬けたまま冷まして味を含ませる。

枝豆のポタージュ
材料(4人分)枝豆200g、玉ねぎ1個、牛乳1カップ、生クリーム1/2カップ、コンソメスープ3カップ、バター30g
食パン適量、小麦粉大さじ1
①枝豆をさやつきのまま4~5分茹で、まめを取り出す。玉ねぎ1個はみじん切りにする。
②鍋にバター15gを溶かし、玉ねぎを軽く炒め、小麦粉大さじ1を入れて炒めた後、コンソメスープ3カップ枝豆を加え、やわらかくなるまで10分ぐらい煮る。
③煮上がったものをミキサーにかけ、再び鍋に入れ、牛乳1カップ、生クリーム1/2カップ、バター15gを入れ、塩味をつけて温める。
④器に盛り、食パンで作ったクルトンを入れる。
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