品種 |
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現在流通している胡瓜の大部分はブルームレスと呼ばれるもので、昭和60年代に入り市場流通の主流を担ってきました。以前は胡瓜の表面に白い粉(ブルーム)がついており、このブルームにむらがなく、トゲの鋭いものが新鮮といわれていました。しかし、見た目が悪かったり、流通する間にブルームが落ちることが多かったりしたため、現在の緑色に光ったブルームレスが誕生しました。ブルームレス胡瓜は南瓜に胡瓜の若芽を接いでできました。南瓜の根を張る力が胡瓜よりも強く、その力を借りようとした結果ブルームレスが生まれました。
最近ではブルーム付きの胡瓜がこだわり胡瓜として、その味わいを再認識されるようになり、流通への復活を果たしました。味は折り紙つきの胡瓜です。数は少ないですが是非ご賞味ください。
日本の胡瓜の90%は白いぼ種が占めています。トゲが白く緑色が鮮やかで皮が薄く歯切れがよいのが特徴です。春~夏にかけて出回っていた黒いぼ種は皮が厚く緑色が濃いですが、現在では流通量がわずかになっています。 |
加賀野菜の代表格『加賀太きゅうり』 |
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石川県特産の大型胡瓜。果肉が締まっていてずんぐりと太いので、詰め煮や浅漬けに使われます。
⇒加賀太きゅうり |
見分け方 |
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トゲがしっかりしていて、つやが良く、張りのあるものを選びましょう。 |
保存法 |
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胡瓜には乾燥と低温は禁物です。冷蔵庫の野菜室にポリ袋に包んで保存しましょう。野菜全般にいえることですが、畑になっている状態と同じようにして保存すると長持ちします。胡瓜も例外ではなく、ヘタを上にして立てて保存しましょう。しかし、あまり長期間の保存はできないので2~3日で食べきりましょう。また5℃以下になると汁が出て腐敗してしまいますので注意が必要です。
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栄養価 |
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96%が水分の胡瓜はビタミンB1、C、E、カリウムを含みますが、含有量自体はさほど多くありません。水分が多いこととカリウムを含有しているため、体内の過剰な塩分を排除し血圧を正常に保ち、利尿効果やむくみを解消する効果があります。塩分の多い食事になりがちな現代人には必要な野菜といえるでしょう。 |
レシピ |
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一味アップ
ヘタ近くの皮は苦みがあるので、この部分の皮をむくと苦みが少なくなります。
胡瓜のサラダごまドレッシング
材料(4人分)
胡瓜4本、塩少々、白ごま・黒ごま各小さじ1、A(サラダ油大さじ3、酢大さじ2、塩小さじ2/3、こしょう少々)
①胡瓜は皮をむいて食べやすい大きさの乱切りにし、塩をふって15分おきます。
②白・黒ごまは香ばしく炒り、まな板の上かすり鉢で軽くつぶします。
③Aの調味料を混ぜ合わせフレンチドレッシングを作り、②のごまを加えます。
④①の胡瓜の水気を切り、③のごまドレッシングで和えて盛り付けます。
胡瓜とタコのキムチ炒め
材料(4人分)
胡瓜3本、タコ150g、白菜キムチ150g、塩適量、ごま油大さじ2、しょうゆ小さじ1.5、白ごま大さじ1
①胡瓜は塩をふって板ずり*をし、さっと洗って水気を切ります。縦半分に切り、スプーンで種を取り除き、1口大にちぎります。
②タコは1口大のそぎ切りにし、白菜キムチはザク切りにしておきます。
③中華鍋を熱してごま油大さじ1をなじませ、①の胡瓜を強火でさっと炒め、塩をふって取り出します。
④③の鍋に残りのごま油を足し、②のタコを入れて丸まるまで炒め、キムチを汁ごと加えて炒め合わせます。
⑤④に③の胡瓜を戻し入れ、手早く炒め合わせて、しょうゆと白ごまを加えて味を調え、盛り付けます。
*板ずりとは?
板ずりとは胡瓜に塩をふり(できれば粗塩)、まな板の上で胡瓜を押さえながら転がして、塩が緑色っぽくなったら水洗いをする方法です。胡瓜の緑色をより鮮やかにするための技法です。
ハムと胡瓜のクリームソース
材料(4人分)
胡瓜5本、ハム4枚、サラダ油大さじ2~3、牛乳2カップ、塩小さじ1/2、こしょう少々、中華スープの素(顆粒:市販品)小さじ1、片栗粉(倍量の水で溶く)小さじ1
①胡瓜は皮をむいて1口大の乱切りにし、ハムは1cm角に切ります。
②中華鍋を熱してサラダ油をなじませ、①の胡瓜を入れて強火でさっと炒め、胡瓜に油がなじんだら牛乳を加えて中火にします。
③②が煮立ち始めたら弱火にし、胡瓜がややしんなりとしてきたらハムを加えます。塩、こしょう中華スープの素で味付けし、水溶き片栗粉でうすくとろみをつけて仕上げます。 |