| 品種 | 
                
                
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                  品種は大きく分けて、結球、半結球、不結球の3タイプがあります。市場に出回っているほとんどが結球タイプで、白菜といえばこの結球タイプを指すほどポピュラーです。本来の収穫期は秋から冬にかけてですが、現在では季節に合った品種が産地をかえて年中栽培されており、主な栽培品種だけでも150以上あります。 
                   
                  結球タイプ 
                  葉先まで重なり合って結球しているもので、普段よく見かけるいわゆる白菜です。 
 
                  半結球タイプ 
                  胴部はしまり、頭部は開いているタイプ。葉肉が薄くやわらかく、関東に多く栽培されています。 
                  山東白菜や花心白菜などがあります。主に漬物にされているようです。 
 
                  不結球タイプ 
                  全く結球せず、根元から葉先に向けて、フワッと広がっています。広島菜やべか菜などがあたります。 
                  主に漬物、炒め物用に使われています。 
                   ≪結球タイプ≫ 
                  オレンジ白菜 
外葉は通常の白菜と変わらないものの、中の葉はオレンジ色をしています。歯ざわりがよく、色を活かしてサラダにも。 
 
                  霜降り白菜 
霜は白菜にとっては大敵ですが、わざと霜に当てた白菜です。こうすることで、野菜自身が体内のでんぷんを糖に変え、凍らないようにするため、普通の白菜に比べて甘みが強くなります。 
 
                  ミニ白菜 
小人数の家庭でも食べきれるように開発された小型品種。普通品種が3~4kgあるのに対し、1㎏くらいと小さく、一度に使い切れるので、人気が高まっています。 
 
                  たけのこ白菜 
中国原産で、長さ40~50cm、直径15cmほどの長円筒形をしています。姿がたけのこに似ていることからこの名がつきました。葉肉がかたく、煮崩れしにくいので煮物に向いています。中国では「シャオツァイ」と呼ばれ、広く栽培されています。 
 
≪半結球タイプ≫ 
                  長崎白菜 
長崎の伝統野菜。結球せず、葉が外側に反るのが特徴。やわらかく独特の風味があります。長崎のお雑煮は具がとにかく多く、この長崎白菜も欠かせないものです。 
 
≪不結球タイプ≫ 
                  べか菜 
白菜が大きくなる前に若取りしたもので、関東で多く栽培されています。うすい黄緑色の葉は波打っており、根元の部分は白く、クセのない味わいです。ゆでてお浸しや汁の実、煮浸しなどに。 
 
                  ちなみに中国では、古くから食べられている青梗菜も不結球タイプの「小白菜」に分類されています。また、気温が高いとうまく結球しないので、アジア各地では小ぶりなものや巻きのゆるいものが出回っています。 | 
                
                
                  | 冬白菜と春白菜 | 
                
                
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                  白菜の旬は、霜が降りる晩秋から冬にかけてで、霜にあたると繊維が軟らかくなり風味も増します。冬の寒さを迎えると野菜自身が体内のデンプンを糖に変えて凍らないようにするので、自然と甘みが増し、凝縮した旨味を感じることができます。 
3月~5月頃まで収穫されるものを春白菜と呼びます。秋冬白菜との違いは、寒い時期に定植をし、成長する段階でだんだん暖かくなるため、葉がやわらかく、甘みがあり、みずみずしさを楽しむことができます。漬物やサラダがおすすめです。  | 
                
                
                  | 黒い斑点 | 
                
                
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                  白菜を使おうとしたら、根元の白い部分に黒斑点が見られることがあります。これはカビや虫、農薬ではなく、「ゴマ症」といわれる白菜自体の生理反応によるものです。栽培環境を原因とするストレスに細胞が対応し、ポリフェノール類の蓄積による細胞壁の変色が、黒い外観としてあらわれます。ストレスの原因としては、栽培時の高温・低温、栄養過多、収穫後の低温での長期保存などが挙げられます。 | 
                
                
                  | 選び方 | 
                
                
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                  白菜は葉先まで硬く巻いていて重みがあり、胴に張りと締まりがあって切り口がみずみずしいものが良品です。 
半分や1/4にカットしたものは、断面が水平で葉が詰まっているものを選びましょう。   | 
                
                
                  | 保存法 | 
                
                
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                  暖かい時期 
ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存し、早めに使い切りましょう。  
                  寒い時期 
丸ごと新聞紙で包み、冷暗所に立てておくと3~4週間は保存できます。寝かせると重みで葉が傷むので必ず立てておきましょう。新聞紙が湿ってきたら取り替えるようにすれば万全でしょう。カットしたものはラップで包んで冷蔵庫の野菜室で保存しますが、日持ちがしないので早めに食べるようにしましょう。 | 
                
                
                  | 栄養価 | 
                
                
                   | 
                  水分がほとんどを占める白菜ですが、カリウム、カルシウム・マグネシウム・亜鉛などのミネラル類を含みます。特にカリウムには利尿作用があり、塩分を排出する働きがあるので、高血圧予防にも役立ちます。ビタミンCが多く、風邪の予防や免疫力アップに効果的。また、白菜のビタミンは水溶性なので、鍋料理などに使うときには、煮汁ごと栄養を逃さず摂り入れましょう。加熱によりかさが減るため、たくさんの量をとることができるのもポイントです。クセがないので食欲のないときにも食べやすく、栄養補給にもうってつけの、体にやさしい野菜です。また低カロリーなので、整腸やダイエット、美肌作りにも効果が期待できます。 | 
                
                
                  | 調理のコツ | 
                
                
                   | 
                  白菜は内葉、外葉、芯など部位によって、食感や味わいが異なるので、料理の際はそれぞれの特徴を生かして使うのがポイントです。  
 
                  ①少しかための外葉・・・炒め物・葉の大きさを生かしてロール白菜など。 
(炒める時は強火で一気に仕上げないと、水っぽくなってしまいます。茹でてから使う時は、たっぷりの湯よりも少量の水を加えて蓋をし、蒸し煮にするほうがうまみが逃げません。熱いうちに塩少々をふっておくとやわらかくなり、水っぽさも取れます。) 
 
                  ②やわらかい内葉・・・甘みを生かし鍋料理、八宝菜などに。 
(水気が多いので煮る時は味つけを少し濃めにしましょう。) 
 
                  ③特に柔らかい中心部・・・生サラダや和え物など。芯も鍋料理やスープ向き。 
                  (やわらかくて甘みがあり、生でも美味しいです。芯の部分は葉よりも火の通りに時間がかかるので、そぎ切りにし、火の通りにムラのないようにしましょう。) | 
                
                
                  | レシピ | 
                
                
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                  白菜のサラダ  
作り方 
                  白菜の葉4枚の軸だけを切りとり、端から細く刻みます。これにハムなどの薄切りを加えます。フレンチドレッシングや中華風ドレッシング、ごま風味やみそ味などでもおいしくいただけます。また、刻んでから茹でて使うとホットサラダにもなります。 
 
                  白菜の即席漬け 
                  材料(4人分) 
白菜1/4個、まこんぶ10cm、赤唐辛子3本、塩大さじ1 
                  ①白菜の芯の部分に適当に切り込みを入れておく。 
                  ②昆布は細切りにし、赤唐辛子は種を抜いて小口切りにします。 
                  ③白菜の葉の間に塩、昆布、赤唐辛子を均等に散らす。 
                  ④ビニール袋に③を入れて、口を輪ゴムで止める。 
                  ⑤④をボウルに入れて重しをのせ、1時間以上おいておく。 
                  ⑥頃合を見て、ボウルから出し、食べやすい大きさに切っていただきます。 
                   
                  白菜のあんかけどんぶり 
                  材料(4人分) 
白菜の葉2~3枚、エノキ茸1パック、ピーマン1個、豚薄切り肉100g、サラダ油・ごま油各大さじ1、片栗粉大さじ1、オイスターソース大さじ2 
                  ①白菜2枚は葉と軸に分けて3㎝くらいの細切りにし、下茹でする。 
                  ②エノキ茸1パックは石づきをはずして半分に切り、ピーマン1個と豚薄切り肉100gは細切りにする。 
                  ③サラダ油大さじ1とゴマ油大さじ1で②を炒め、オイスターソースまたはしょうゆ大さじ2で調味する。 
                  ④片栗粉大さじ1はスープまたは水1/2カップで溶き、③に回しかけてとろみをつけてご飯にのせる。 
                  ※ご飯のかわりに麺を使っても結構です。 |