| 加賀つるまめ | 
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            千石豆(せんごくまめ)、ふじ豆ともいいます。 
つるまめは他にもいろいろな地方でも作られていますから、「金沢特有の」というわけではありませんが、加賀料理の食材として古くから親しまれています。 
            つるまめの香りは独特なもので、煮物、和え物、汁の実など幅広い用途に使える夏の風物詩です。  | 
          
          
            
             
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            出回り期  
5月上旬~10月下旬(ピークは6~9月上旬) 
主な産地は花園地区。  
             
            選び方  
独特の香りが豊かで、いきいきとした緑色のもの。また、日が経ってくると先端や筋の部分が赤く変色してきますので、なるべく全体が緑色のものを選びましょう。  
             
            保存方法 
水分の蒸発を防ぐため、ラップして冷蔵庫へ。5度ぐらいの野菜室がよいでしょう。 
ただし、もともと鮮度劣化の早い食材なので、なるべく早く食べきるようにしましょう。  
             
            栄養 
            おおむね豆類は栄養価の高いものですが、つるまめもご多分にもれず、ビタミンB1、B2、タンパク質、カリウム、カロテン、鉄分、食物繊維などを多く含みます。漢方薬の材料として利用されることもあるほど栄養満点といえるでしょう。 
            水に溶けない食物繊維は、便秘によく効くのはご承知の通り。 
            カリウムは、体内の余分な水分を血管の外に排出して血圧を下げます。また、カロテン、タンパク質、鉄分の力で血行が良くなり、食欲増進、疲労回復に効果があります。
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            料理レシピ 
             
            つるまめの煮物 
            材料(4人分) 
つるまめ 200g 
厚揚げ 1枚 
だし汁 3カップ 
醤油 大さじ2杯 
砂糖 大さじ1杯 
みりん 大さじ1杯 
            作り方 
            ①つるまめは筋をとって水洗いし、厚揚げは湯通しして余分な油を抜き、適当な大きさに切る。 
            ②厚揚げ、だし汁、醤油、砂糖とみりん少々を入れ、しばらく煮る。 
            ③厚揚げを取り出した鍋につるまめを入れ、柔らかくなるまで煮て厚揚げと一緒に器に盛る。 | 
          
          
            
             
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            |  追 記 | 
          
          
            金沢市農産物ブランド協会によって1998年に認定を受け、8番目の「加賀野菜」となった。生産量が落ち込んでいる金沢特産野菜の中でも、比較的需要と供給が安定していることから、ブランド認定となったもの。 
            正式にはフジマメと言われ、千石船の形に似ていることから「千石豆」と呼ばれている。また金沢では「ダラマメ」とも呼ばれている。金沢の方言で「ダラ」とは「ばか」のこと。旬には一本の木からばからしいほどたくさん採れる(=“ダラ”ほど採れる)という意味である。地方によっては八升マメ、トウマメ、源氏マメ、アジマメなどと呼ばれ、数多くの異名を持つ豆である。 
            インド・インドネシアなど熱帯アジアに野生があり、インド原産の可能性が高い。インドでは3000年前から栽培されたとみられ、8世紀にはアフリカにも伝わった。中国では古くから栽培され菱形の蚕の蛾の触覚に似ているところから蛾眉豆と呼ばれた。日本には隠元禅師が1654年に中国から宇治(奈良県)にインゲン豆とフジマメを持ってきたのが最初であると言われているが、もっと古くから日本にあったとの説もあり、定かではない。 
            金沢では花園地区が栽培の中心。北陸地方は本種の栽培の多い地域で、石川県ではインゲン豆より高価で取り引きされ夏から秋まで食用に供されている。この野菜豆は品種が多く、360種にも昇る。金沢市では花園地区など山間部や近郊の泉、大徳、米丸、小坂地区などで栽培されており、小松方面ではハウス物も栽培されている。 |