| 金沢春菊 | 
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            2003(平成15)年、金沢市農産物ブランド協会から15番目の加賀野菜に認定されました。 
葉に切れ込みが少なく、葉肉が厚く、やわらかい。くせがないのが特徴です。   | 
          
          
            
             
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            出回り期  
ハウス栽培が中心で10月から4月まで出回ります。冬期(12~3月)に出荷のピークを迎えます。  
産地=金沢市三馬地区 
             
            選び方  
葉の緑色が鮮やかで、傷のないもの、切り口がみずみずしく変色していないものを選びましょう。  
             
            保存方法 
みずみずしさを保つには、冷水でサッと洗った後、茎を下にしてポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に立てた状態で保存します。3日以上の長期保存には茹でてから冷凍保存するとよいでしょう。それでも1週間以内には食べることをおすすめします。  
             
            栄養 
カロテン(ビタミンA)、ビタミンB2、C、Eを多く含み、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、銅などのミネラル類も豊富です。  
             
            食べ方 
葉がやわらかく、アクが少ないので生食することができます。サラダや和え物、おひたしにすることで普通の春菊とは異なるやわらかさを実感できます。 
また、冬には鍋物の具材として重宝します。  | 
          
          
            
             
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            料理レシピ 
             
            春菊のおひたし 
            材料(4人分) 
春菊の葉(1束分)、削りがつお(適量) 
            沸騰したお湯に春菊の葉をサッとくぐらせ、水気を切ります。たったそれだけ。しゃぶしゃぶ感覚でおひたしができます。後は削りがつおをのせて出来上がり。 
             
            春菊のマヨネーズ和え 
            材料(4人分) 
春菊の茎(1束分)、マヨネーズ大さじ2 
            春菊の茎を塩ひとつまみ入れたお湯で2~3分間茹で、冷水に取って色止めします。水気を切ってマヨネーズをかけていただきます。 
             
            春菊のサラダ 
            材料(4人分) 
春菊の葉(1束分)、レタス1/2個、玉ねぎ1/2個、卵2個 
A(サラダ油大さじ1、酢大さじ2、マヨネーズ大さじ1、塩少々、こしょう少々) 
            ① 春菊はよく洗って、やわらかい葉だけを使います。 
② レタスはせん切りにし、玉ねぎは薄切りにして、水に5~6分さらして辛みを取ります。 
③ 卵は水から入れて沸騰させ、12分ほど茹でて固ゆで卵にし、殻をむいて粗みじん切りにします。 
④ Aの材料を混ぜて、①の春菊の葉、水を切った②の玉ねぎ、レタス、③のゆで卵の半量を加え、よくからめます。 
⑤ 器に盛り、残りのゆで卵を飾っていただきます。 
             
            春菊の魚介サラダ 
            材料(4人分) 
春菊の葉(1束分)、コハダ4~5枚、イカ・ホタテ・赤貝・サーモンの刺身100g、えのき茸1袋、むきクルミ50g 
A(しょうゆ大さじ2.5、酢大さじ2、サラダ油大さじ1.5、豆板醤小さじ1/2、砂糖・ごま油各小さじ1)、氷適量 
            ① ボウルに水と氷を入れ、春菊を放してパリッとさせます。 
② えのき茸は石づきを取り、コハダは切り目を入れて削ぎ切りにします。 
③ フライパンにクルミを入れて軽く空煎りします。Aの材料をボウルに入れ、泡立器でよくかき混ぜます。 
④ ボウルに水気を切った春菊を入れ、Aの1/4量を入れて和えます。残りの材料を加えて混ぜ、食べる直前にAの残りをかけていただきます。 
             
            春菊と豆腐のポタージュスープ 
            材料(4人分) 
春菊の葉(2束分)、木綿豆腐1丁、牛乳3カップ、片栗粉大さじ1/2、固形チキンブイヨンの素1個、塩少々、こしょう少々 
            ① 春菊は洗って葉だけを摘み取り、サッと茹でます。鍋に湯を沸かし、沸騰したら葉を入れ、再沸騰したらすぐに水に取って軽くしぼり、ザク切りにします。 
② ミキサーに①でザク切りにした春菊、豆腐、牛乳、片栗粉を入れてなめらかなスープ状にします。 
③ ②を鍋に移して火にかけ、固形ブイヨンと塩、こしょうで味を調えます。 
④ ③を器に盛り、パセリのみじん切りなどのアクセントをつけていただきます。 | 
          
          
            
             
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            |  追 記 | 
          
          
            春菊には多くの地方名があり、関西ではコウライギク、キクナ、九州ではロウマ、フダンソウなどと呼ばれるが、加賀地方では端白(ツマジロ)と呼ばれる。金沢春菊は春菊の品種の中でも葉が大形で葉の切れ込みの少ない大葉種(オタフク種)に分類され、クセのない味で利用範囲が広く、サラダなどにも利用される。 
             
春菊は古くからヨーロッパで栽培されていたものの、観賞用としての栽培であった。日本へは室町時代以前に渡来したといわれるが、石川県への来歴は加賀藩5代藩主前田綱紀が産業の興隆を起こした1670年ごろではないかと思われるが、定かではない。『耕稼春秋(1707)』には「端白(加賀地方での春菊の方言)は2月彼岸のうちに畑を起こし、土を細かくして種子を播く。どんどん生え出す頃から次々と間引いて市へ持って行き売る。残りは9月の初めまでおいて種子をとる。」と書かれている。この頃には春菊を市場で売っていたことがうかがえる。 
             
            金沢市では三馬地区が栽培の中心。冬期のハウス栽培が中心。春作ではトンネル栽培も行なわれる。 
            九州地方では多く栽培されているものの、全国的に流通の多い中葉種に押され、生産量は少なめ。一昔前までは春菊といえばこの大葉系のものを指していたが、分岐性、生育、収量を追求する傾向により、店頭で見かけることが少なくなった。大葉春菊は耐病性が弱く、栽培管理が非常に難しい。どうしても質が高いものは量が取れない傾向にある。大葉春菊には中葉春菊には無い独特の香り、おいしさがあり、やわらかさでも他の追随を許さない。 |