産地 |
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今回、日本に向けて輸出が開始されるフレッシュ・マンゴスチンの生産国はタイ。タイはマンゴスチンが最初に栽培品種化された地域であり、世界的にも栽培が成功している地域です。特に盛んなのは、タイ中央部の東部地域(チャンタブリ・トラート・ラヨーン)や南部地域(ナコンシータマラート・チュンポーン)といった地区です。
この他にも、西インド諸島、南アジア、中央アメリカ、ブラジルなどで栽培されているそうですが、元来、高温多湿な熱帯気候を好む植物で、栽培に適した地域は限られており、生産量はあまり多くはありません。また、なかなか産地が広く分布するにいたらないようです。 |
出回り期 |
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これまでは冷凍マンゴスチンのみの輸入でしたので、一応、年中流通していました。
しかし、生のマンゴスチンには当然ながらシーズンがあります。
出回りは4月から9月まで。ピークは6月です。 |
冷凍マンゴスチン |
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これまで日本には、冷凍ものだけが輸入されていました。今後は生のマンゴスチンが入ってきますが、冷凍も引き続き輸入されます。冷凍マンゴスチンは、食べる量だけを冷凍庫から冷蔵室に移します。この状態で2時間程度解凍して食べてください。常温解凍は果汁がしみ出てくるため、あまりお勧めはできません。解凍後は急速に劣化が進みますので、早めに食べきってください。再冷凍はやめましょう。
※フレッシュマンゴスチンと冷凍マンゴスチンはどう違う!?
全然!別の食べ物だと思ってください。風味・酸味・食感・・・生鮮のマンゴスチンは冷凍ものより全てにおいて“豊か”です。生のマンゴスチンが手に入る季節は、ぜひとも生をご賞味ください。 |
食べごろ |
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食べごろを計るには果皮の色に注目です。通常、マンゴスチンは完熟する少し前の段階で収穫され、輸送中に追熟し、日本の店頭もしくはご家庭で完熟期を迎えます。
この間、果皮の色は①薄黄緑色⇒②ピンク色⇒③赤紫⇒④濃紫色という風に変わっていきます。
日本に到着する頃にはほとんどが③又は④の状態ですので、すぐに食べられるでしょう。
また、表面の硬さは、食べ頃時は適度に弾力がありますが、それが過ぎるとどんどん硬くなっていくのが特徴的です。従って、選ぶ際には、触ってみて硬いものは避けるべきでしょう。 |
保存法 |
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湿った新聞紙に包み、冷蔵庫で保存してください。湿った状態でないと皮が非常に硬くなり、むくだけで一苦労という状態になります。
長期保存する場合は、冷凍してください。 |
栄養 |
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ビタミン・ミネラルがバランス良く含有されているマンゴスチンですが、特にうれしい効用として、コレステロール低下作用があります。コレステロールや脂質の合成を抑制し、食欲を抑える働きがありますので、ダイエットにも効果的です。さらに、キサントンという物質は抗酸化作用が強く、成人病や老化予防に役立ちます。
※情報提供:ダイヤモンドスター |
食べ方 |
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①簡単に食べるには
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果実の軸が傾いた方向に親指で軸を押し込みます。すると押し込んだ方に割れ目が出来ますのでその割れ目の両側を持って開きます。
②おしゃれに盛り付けるには
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上下に切り分けて、皮半分を取って盛り付けると見た目にもオシャレになります。
ナイフで赤道上に切込みをいれ、上下をひねりながら上部を取り去ります。
※ちょっとした注意点
マンゴスチンの皮に含まれる赤い樹液は染料にも使われるほどで、衣服につくとなかなか取れませんので、皮をむく際は汁が付かないように注意してください。 |
雑学 |
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●フルーツの女王
世界的な認識として「果実の女王は?」という問いには「マンゴスチン」と答える人が圧倒的に多いはずです。これは、19世紀に栄華を極めた大英帝国のビクトリア女王が、「自分の領土にはマンゴスチンがあるものの、いつも味わえないのは残念なことだ」と言ったエピソードに依っています。「女王の果実」が転じて「果実の女王」になったものでしょう。
ちなみに、果物の王様はドリアンをさすことが多いようです。
●世界三大美果
マンゴスチンは「世界三大美果」の一つに選ばれています。美果とは「美味しい果実」という意味でしょう。ただしこの選定、いつ・誰が・どういう根拠で選んだのか定かでありません。ある人はこれを「ドリアン・マンゴスチン・チェリモヤ」の3つだと言いますし、またある人は「マンゴー・マンゴスチン・チェリモヤ」であると言います。また別の人は「パイナップル・マンゴスチン・チェリモヤ」であると主張します。いったいどれが本当なんでしょうね。ともかく、マンゴスチンとチェリモヤは何れの説にも入っていますから、「世界三大美果の一つ」と言っても支障ないでしょう。
●単一品種
普通、一つの品目にはたくさんの品種があるものですが、マンゴスチンは世界中のほとんど全てが同一品種であるようです。それはマンゴスチンの花には花粉が作られないためです。花粉がないから、当然、受粉もありません。母方の珠心細胞が単為生殖により不定胚を形成し、ここから繁殖が行われるのです。いくつかの国でわずかながら別の品種と考えられるものもありますが、地域変異によるものと思われます。 |