| 品種  | 
                
                
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                  世界中に700種類以上の品種があり、大きく3系統に分かれます。  
①メキシコ系…メキシコ原産の早生系で、最も耐寒性がある品種。葉にウイキョウの香りがあるのが特徴です。 
                  ②西インド系…中央・南アメリカ原産で、寒さには弱い品種。果実が大きく、脂肪量が少なく、味はあっさりしています。 
                  ③グアテマラ系…中央アメリカ原産で、メキシコ系と西インド系の中間的存在。3系統の中で最も果実が大きく、果皮が厚いという特徴があります。 
                  現在、日本に出回っている品種の大部分は、グアテマラ系の「ハス種」という早熟性の品種です。 | 
                
                
                  | 見分け方と食べごろ | 
                
                
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                  形がふっくらとしていて、果皮の色にむらがなく、表面に張りのあるものを選びましょう。  
                   
アボカドは樹上では完熟しないフルーツです。収穫後も熟度が進行(追熟)しますので、ちょうど良いタイミングを見逃さずに食べたいものです。 
未熟なアボカドは、果肉が非常に硬く、指で押してもびくともしません。軽く握った時に弾力を感じるようになった頃が食べごろです。食べる1~2時間前に冷蔵庫に入れると良いでしょう。  
果皮の色も熟度によって緑→黒へと変化します。ただし、色の変化は個体差があり、緑色でも食べごろの場合もあるので、絶対的な目安とはなりません。  | 
                
                
                  | 保存方法  | 
                
                
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                  まだ硬い場合は、常温で放置して追熟させます。アボカドは低温障害になりやすいので、未熟なうちに冷蔵庫に入れるのはお勧めしません。 完熟後はポリ袋に入れて冷蔵庫へ。1週間くらい持ちます。 | 
                
                
                  | 食べ方  | 
                
                
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                  ☆基本的な切り方  
アボカドには真中に大きな種が一つあります。先ず、縦にナイフを入れ、種にそって切れ目を入れていきます。一周したら左右を手に持ってグリッとひねると二つに離れます。それから種にナイフの根元の角を刺して、ねじるようにして取り除きます。後は皮をむき、お好みで食べやすい大きさに切り、最後にレモンの汁を振ってできあがり。レモンをかけるのは、酸化による変色を防ぐためです。 
 
                  ☆簡単な食べ方 
アボカド自体の味は淡白なので、くだものだと思って食べた人は「全然甘くないしおいしくない!」といってアボカド嫌いになってしまいます。ほんのちょっとの工夫でしゃれたおつまみになるのですが・・・。 
 
例1)薄切りにしてわさび醤油で食べる。トロを食べているようで、酒の肴にピッタリ。 
                  例2)適当な大きさに切ってサラダに混ぜ合わせてドレッシングで。 
                  例3)マグロ、卵巻き、きゅうりなどと一緒にご飯に巻いてお寿司「カリフォルニア巻き」に挑戦。 | 
                
                
                  | 栄養価  | 
                
                
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                  ①植物性脂肪  
アボカド最大の特徴は、果実であるにも関わらず脂質が全体の20%を占めていることです。「森のバター」と呼ばれるのはこのためで、可食部100g中のエネルギーは187kcalとごはん1杯分に相当します。 
ただし、脂質の大部分は植物性不飽和脂肪酸のリノール酸やオレイン酸ですから、コレステロールの心配はありません。むしろ分解を促進する働きがあり、動脈硬化などの成人病を予防する効果があります。 
 
                  ②たんぱく質 
                  タンパク質含有量は果物の中ではダントツの2.5g(可食部100g中)。特にトリプトファン、リジンという必須アミノ酸が多く含まれ、肝臓病の予防などに非常に効果的です。 
また、シスタチンという抗ウイルス性のたんぱく質は、病原菌感染、炎症を抑制する働きがあります。 
 
                  ③ビタミンE 
                  ビタミンE含有量も果実の中ではトップクラス(100g中3.4mg)。ビタミンEは抗酸化作用があり、老化防止に役立ちます。 
 
                  ④ビタミンB群 
                  ビタミンB2やB6といったB群が豊富で、三大栄養素の代謝を促進する効果を発揮します。 
 
                  ⑤食物繊維 
                  食物繊維が非常に多く、便秘、動脈硬化、糖尿病などに効果があります。  
 
                  ⑥ミネラル 
                  カリウム、マグネシウム、リン、鉄など17種類のミネラルをバランスよく備えています。 | 
                
                
                  | 歴史  | 
                
                
                   | 
                  アボカドの原産地は、メキシコ南部、コロンビア、エクアドルといった中南米であろうと考えられています。13世紀末のインカ帝国の王のお墓から、アボカドの種が発見され、食料として重用されていたことがわかりました。また、アステカ帝国では「生命の源」と呼ばれ、栽培が行われていたようです。  
16世紀に入ってピサロ、コルテスといったスペイン人が両帝国を征服するに及び、アボカドはアメリカへ、そしてヨーロッパへと伝わっていきました。 | 
                
                
                  | 雑学  | 
                
                
                   | 
                  ①名前の由来  
語源はメキシコのアステカ族の呼名「アファアト(Ahuacatl)」がスペイン語、英語でなまって発音されたことから来ています。 
 
                  ②別名 
                  別名ワニナシ。英語では「alligator pear」といいます。これは表面のごつごつした皮がワニに似ているからついた名前。ちなみに、日本の青果業界では、アボカドの表面を「ゴジラ肌」なんて呼ぶこともあります。理由は全く同じです。 
 
                  ③ハムスターの大敵 
                  人間にとっては栄養満点だからといって、ハムスターのえさとしてアボカドを与えるのは大変危険!アボカドはハムスターにとっては毒となり、最悪の場合死なせてしまうこともありますから、ペットとして飼っている人は絶対に与えないようにしてください。 |