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果実の知識

いちご
strawberry
日本人はいちごが大好き。なんと生食での消費量は世界一です。
日本の栽培技術は世界的にみても卓越したもの。
冬場のビタミン補給にも最適なフルーツです。
いちごは野菜!?
分類学上、1年生および多年生の草本になる実は野菜で、永年生の樹木になる実はくだものと定められています。いちごはバラ科のイチゴ属という多年生果菜なので、分類学上は野菜の仲間ということになります。いちごの他に、すいかやメロンも野菜の仲間(1年生果菜)。この3品目は「果実的野菜」と呼ぶこともあります。
では、お店でいちごがくだもの売り場に並んでいるのはまちがいなのでしょうか?
あくまでも“学問上”は野菜だということですので、一般的にくだものとみなしてもなんら問題はありません。
中央市場でもいちごは果実部が担当しています。市場では消費者の側に立ち、消費される形態に合わせて野菜・くだものを分けているのです。
日本のいちごの歴史
日本にも野生の野いちごがあり昔から食べられてきましたが、現在一般に普及している品種は、比較的歴史の新しいものです。 18世紀にオランダで、南アメリカ原産のチリ種に北アメリカ原産のバージニア種を交配して育成したのが現在栽培されているいちごのルーツです。
日本には江戸時代末期の1830年から1840年ごろにオランダから長崎に伝えられました。このため、当時はオランダイチゴと呼ばれました。 明治時代になって本格的な栽培がはじまり、品種改良・育成が進められてきました。
フランスから導入された品種を改良して作られた“福羽(ふくば)”は、日本のいちごの基礎を作った名品種です。ただし、1950年代まではいちごは高級果実として扱われていました。
終戦後にアメリカから“ダナー”が導入されてからは栽培が全国的に普及しました。その後新品種が立て続けに発表され、“幸玉(こうぎょく)”、“宝交早生(ほうこうわせ)”、“はるのか”などのスターが誕生しました。宝交早生は昭和50年代にはいちご全体の6割の生産量を占めました。
日本いちご史に燦然と輝く2大品種“女峰(にょほう)”、“豊の香(とよのか)”は1980年代半ばに登場しました。食味の良さ、粒の大きさなどで他の品種を圧倒し、この2品種で全国の生産量の90%を占めるまでに成長したのです。10年以上にわたってこの2大品種は女王の座にすわり続けましたが、ここ数年は激しい新品種ラッシュとなり、どんどんと新しい品種が台頭。新しい時代をリードしていく存在になりそうです。
赤い実
いちごの赤い実は花托(かたく-茎や枝の先端で花をつけるところ)の肥大化したもので、果実ではありません。いちごの本当の意味での“果実”は、表面についているつぶつぶです。この粒の中に小さな種が入っています。花托は種をやわらかく保護する役目を持っています。
いちごは冬のフルーツ?
いちごといえば、今では11月ごろから店頭に出始め、3月にピークを迎え、初夏まで続くフルーツとして定着しています。しかし、本来は露地栽培で4・5月をピークにした春から初夏のものだったのです。旬が春から冬に変わってしまった背景には、早く花を咲かせる育苗技術の発達と、ハウス栽培の普及があります。収穫時期はどんどん早まり、収穫期間も延びました。現在栽培されているいちごのほとんどはハウス栽培によるものです。
いちごは夏にもケーキなどで需要があります。アメリカからの輸入などで、今やほぼ周年食べられるようになりました。
品種紹介
普段はほとんど気にせずに食べているかもしれませんが、いちごにはたくさんの品種があります。その一部分をここで紹介。
いちごの品種開発・淘汰はものすごいスピードで進んでいます。まだ産声をあげていない未知の新品種が、数年後には全国制覇をしているかもしれません。

○とちおとめ
栃木県生まれ。久留米49号(とよのか×女峰)と栃の峰の交配種で女峰に代わる主力品種と期待されて育成されました。果肉は緻密で多汁。 女峰に比べ酸味が少なく、糖度が高く、大玉であること。

○章姫(あきひめ)
誕生地は静岡県。交配・育成をした萩原章弘氏の一字を取って名づけられました。
久能早生と女峰の交配種。1992年に登録された新しい品種です。 すらりとした細長い形がとても特徴的。
酸味が少なく糖度も高い。

○さちのか
誕生地は福岡県。とよのかとアイベリーの交配種から選抜して育成。
福岡県・佐賀県・愛媛県など西日本を中心に拡大している新興品種。甘さは安定して高く、肉質は緻密。ビタミンCの含有量もいちごの中ではトップクラスで、外観も美しい。とよのかの後継品種として期待されています。

○さがほのか
誕生地は佐賀県。1998年、佐賀県農業試験研究センターで育成されました。 大錦×とよのかにより誕生。
甘さに加え形が整い、果肉が硬いので評価の高いいちごです。

○濃姫(のうひめ)
岐阜県生まれ。アイベリー×女峰により誕生。岐阜県だけの特産品で、女峰から濃姫へのスイッチが産地では盛んです。 色彩と味が濃いことから、岐阜県ゆかりの戦国武将「斉藤道三」の娘で後に織田信長の正室になった「濃姫」にちなんで命名されました。
女峰、とよのかより果実が大きく、形はやや円錐で、光沢にすぐれています。 種が黄色いのが特徴。

○甘王(あまおう)
誕生地は福岡県。豊の香の後継品種として1996年に福岡県産業総合試験場で育成されました。
味がよい「久留米53号(とよのか×てるのか)」と果実が大きく形のよい「92-46(久留米49号×さちのか)」を交配し、出来た苗から果実の優れたものを選抜しました。
名前の由来は、品種の特徴である「あかい・まるい・おおきい・うまい」の頭文字をとったもの。また、“甘いいちごの王様”=「甘王(あまおう)」になるようにとの願いも込められています。色艶よく、大粒で味が濃いのが特徴。

○ももいちご
桃のように丸くて大きく、そして甘くジューシー、また香りが強いことから“ももいちご”と名づけられました。ももいちごは、徳島県にある佐那河内村(さなごうちそん)だけでしか生産していない、とても希少な商品です。(ちなみに愛知県で品種改良された「あかねっ娘」と同じ品種であり、「(アイベリー×宝交早生)×とよのか」と「アイベリー×宝交早生」の交配種です。)
果実は非常に大粒で、果汁たっぷり、そして酸味が少なく、しかも甘みは強いという、品質的には文句のつけようがない一品。
ただし、産地が限定されており希少であることから、高価な商品でもあります。

○あすかルビー
誕生地は奈良。奈良県農業試験場で「アスカウェイヴ」と「女峰」を交配し、得られた株を選抜して育成した品種で、2000年に登録されました。甘味と酸味のバランスが良く、名前からも連想されるように、まるで宝石のルビーのような鮮やかな赤色と光沢が特徴。栽培の中心地は、奈良の天理・大和郡山・桜井や明日香地方で、当初、関西中心の流通であったため関東では手に入りにくく、「幻の赤い宝石」とまで呼ばれていました。
ヘタに隠れている下の部分までしっかり鮮赤色、また大粒で形が整っており、日持ちも良いことから、ケーキや和菓子の素材にも適しています。

○紅ほっぺ
1993年、静岡県農業試験場において「あきひめ」に「さちのか」を交配させ、その実生種を選抜、2002年に登録されました。ネーミングの由来は「ほっぺが落ちるほど美味しい」という意味から。果実が大きくていちご独特の芳香が強く、高い糖度に適度な酸味とのバランスが良いといった特長を有します。まだ新しいながらも急速に栽培が増えている品種です。

○豊の香(とよのか)
誕生地は福岡県。農水省野菜試験場久留米支場で、ひみこと春の香の交配種として生まれました。1984年に豊の香として登録。 九州を中心とする西日本にかけて広く栽培され、女峰と合わせると全国生産量の90%を占めるまでに普及しました。 日持ちに優れ、酸味が少なく、甘みが強く、長きわたっていちごの最高傑作と呼ばれた品種です。
2000年、生産量トップの座をとちおとめに奪われ、長期政権はついに終わりを告げました。さちのか、とちおとめ、章姫といった新しい勢力への世代交代が進んでいます。

○女峰(にょほう)
1985年に栃木県で交配・育成され、主に東日本で多く栽培され「東の女峰、西のとよのか」と称され一世を風靡した品種。日光・女峰山のふもとで育成されたのでこの名がつきました。 春の香、ダナーと麗紅を親として作られた促成栽培用の品種です。
酸味、甘みの両方とも強め。いちごの中では実は小さい方。
現在は、同じく栃木県で誕生した「とちおとめ」への世代交代が進み、栽培量は減少の一途をたどっています。

○アイベリー
誕生地は愛知県。愛知の「愛」をとってアイベリーと命名されました。
とにかく粒が大きいのが特徴。1つ50g前後あり、普通のいちごの2~3倍あります。生産量は多くありませんが希少価値があり、贈答用として人気があります。

○福羽(ふくば)
日本におけるいちご栽培の黎明期に君臨した名品。
1899年に福羽逸人博士が新宿御苑でフランスから導入された品種「ジェネラル・シャンジー」を改良して栽培を定着させました。 促成栽培用として石垣いちごなどに広く用いられ、これが親となって次々と新品種が生まれました。まさに「日本のいちごのお母さん」的存在です。

○ダナー
1950年にアメリカから導入されました。当時としては甘み・酸味・かおりがよく調和していて、日持ちや輸送性も高く、長きにわたっていちごの主流となりました。 大衆が手ごろな値段で食べられるようになったのもダナーの普及によるところが大きいといえます。

○宝交早生(ほうこうわせ)
兵庫県宝塚市の農業試験場で1962年に誕生し、主に東海地方で栽培されていた品種です。宝塚で交配したというので宝交と名づけられました。 甘みが強く酸味が少ないのが特徴。
石川県ではいちごは少量栽培されていますが、多くはこの品種を使っています。

○久能早生(くのうわせ)
静岡県久能地区で1981年に育成され、有名な「石垣いちご」の中心的品種として長年活躍しました。 章姫の登場によって栽培面積は年々減少しています。

○春の香(はるのか)
農水省野菜試験場久留米支場で1967年に促成2号とダナーを交配させて誕生しました。 香りがあり、糖度が高く、酸味はやや少ない品種でした。
育種親としても多く用いられました。「春の香」の最大の功績は、親として豊の香、女峰といった名品を生んだことかもしれません。

○麗紅(れいこう)
誕生地は千葉県。1976年、農業試験場で福羽と春の香の雑実生から育成されました。果色は光沢のある鮮紅色で、糖度・酸度ともにやや高いのが特徴です。
見分け方
全体につやがあり、色が均一にまわっていること。また、へたが濃い緑色で張りがあるものを選んでください。
保存方法
常温で1~2日、冷蔵庫で2~3日。最もデリケートなフルーツですから、早めに食べきってください。 冷蔵する場合は、洗わずにへたをつけたままラップに包み、冷蔵庫(野菜室)へ。いちごは水気を嫌います。また、押されたりするとすぐに傷むので取り扱いは丁寧に。
冷凍すると長期保存もできます。この場合はまずきれいに洗い、へたを取り除き、バットなどに1粒ずつくっつかないように並べて急速冷凍してください。完全に凍ってから冷凍用ポリ袋に入れて冷凍室で保存するようにします。 ただし、解凍するとどうしても汁が出てきてしまいますので、汁も逃がさずジャムやジュースに加工して使う方がよいでしょう。
栄養
いちごにビタミンCが豊富に含まれていることはよく知られています。いちごの可食部100g中に約80㎎を含有しています。成人が1日に必要なビタミンCは50~60㎎ですので、5粒ほど食べるだけで必要量を満たすことができるのです。ビタミンCを多く含む野菜・くだものの代表例を挙げてみました。

可食部100g中のビタミンC量(単位㎎)

アセロラ--1,700  グァバ--270  ブロッコリー(生)--160
レモン--90  いちご--80  キウイ--80  ブロッコリー(ゆで)--50

いちごより多く含むものもありますが、人気・手軽さ・絶対量からいって、いちごほどビタミンC補給には優れた食材はありません。
食べ方
そのまま食べるには、へたをつけたまま手早く洗うのがポイント。へたを取ってから洗うと水っぽくなります。また、水に長く接しているとそこからビタミンCが逃げてしまいます。
いちごはさっと水洗いするだけで食べられる手軽さも魅力ですが、牛乳(+砂糖)、ヨーグルト、練乳をかけるのもポピュラーです。
このような食べ方は、おいしさだけではなく、栄養学的にもとても相性の良い組み合わせです。砂糖は、壊れやすいビタミンCを保護する働きをします。さらに乳製品に含まれるカルシウムとのマッチングで、栄養価の高いデザートとなっているのです。
簡単レシピ
いちごジャム
材料
いちご300g、グラニュー糖150g、レモン輪切り5枚
作り方
①へたを除いたいちごにグラニュー糖をまぶし、汁が出てくるまでおきます。(約1時間)
②なべに移してレモンを置き、強火にかけます。出てくる泡とアクはこまめに取り除きます。
③中火に変え、20分ほど煮ます。その後レモンを取り除きます。
④びんを熱湯消毒し、その中いっぱいに入れ、ふたを空けたまま冷まします。
⑤冷めたらふたを閉めて冷蔵庫で保存してください。約1ヶ月は持ちます。
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