誕生 |
|
昭和30年代の半ばまで、メロン(イギリス系アールス)は高級フルーツとして一般庶民には手が出ない存在であり、人々は東洋系のマクワウリを食べるしかありませんでした。 しかし、昭和34年(1959年)に日本のマクワウリの一種である「ニューメロン」とフランス原産の「シャランテ」を交配させた新品種の育成が始まり、昭和37年に「プリンスメロン」の名で坂田種苗(現在のサカタのタネ)が発売すると人気が爆発し、栽培面積が一気に拡大。一時はメロン生産の7割を占めるまでになり、一般の人々に安く供給されるようになったのです。
ちなみに名前は、横浜の青果商グループ「プリンス会」が試食したことから命名されているそうです。
甘さに加え、栽培しやすい、病気にかかりにくい、成長しても裂果しないなど、数多くの長所によって、「メロンならプリンス」という時代が10年以上続きました。
プリンスメロンの成功によって、その後の品種改良ラッシュに火がつきました。現在、メロンにたくさんの種類があるのも、プリンスメロンの功績といえます。 |
出回り期と産地 |
|
金沢市中央卸売市場では地元石川県産のほかにも熊本産、愛知産、茨城産を中心に入荷しています。2月、3月にもごく少量入荷されますが、量が増えてくるのは4月に入ってから。熊本産が先陣を切って、愛知・茨城にリレー。全体的なピークは4月下旬から6月いっぱい。石川県産は6月上旬よりスタートし、7月まで続きます。 |
選び方 |
|
形が球形に近く、表面に張りのあるものが良いでしょう。 食べごろお店で買った時点ではまだ固く、しばらく置いておいたほうが良い場合があります。 花落ちの部分(お尻)がやわらかくなって、香りが強くなると食べごろです。 |
保存法 |
|
プリンスメロンは本来、暑い場所で育つものなので、熟れるまで室温で保存するのが一番良いと言えます。安易に冷蔵庫に入れるのは味が落ちるので注意が必要。
食べる前2~3時間前だけ冷やすようにすると良いでしょう。その際は、みずみずしさを損なわないように、ラップで包んで冷やすようにしてください。 |
栄養 |
|
カリウムが豊富です。カリウムは、余計な塩分を体外に排出する役目を果たし、高血圧症の予防などに効果があります。アミノ酸も多く利尿作用があるので、二日酔いの時に食べるのもよいでしょう。 |