新水梨の誕生 |
|
昭和22年に新水は、菊水(♀)に君塚早生(♂)を交配して作られた品種で命名されたのは昭和40年です。(菊水=太白(♀)×20世紀(♂) 君塚早生=新幸蔵(♀)×独逸(♂))
新水の特徴としては、果実の大きさは平均250g前後で、果形は偏円形です。蒂窪(テイア)の広く深いのが特徴です。果肉硬度は、20世紀程度、肉質は緻密で多汁です。甘みについては、12~13%をしめします。酸味も多少感じられるが甘みが多い為濃厚な味となります。 |
地物の新水 |
|
金沢の梨作りについては、現在崎浦地区(舘山、舘、錦町、大桑町)、浅川地区で盛んですが、昔は長十郎、20世紀を沢山作っていました。しかし、昭和38年の豪雪により園地の樹木は折れてしまい、埼玉県の大山という産地から梨が来るようになりました。しかし、高度成長期に入った日本ではより美味しく早い梨が求められ、ちょうどその頃できたのが新水と言う訳です。新水は、幸水より2週間程早く出回り(以前幸水は9月頃の出荷)、その為冬の厳しい北陸に上手く根付きました。しかし、新水は1反歩(約300坪)に採れる数量が少ないのと、病気に弱い品種の為にここ数年生産量が落ち込んできています。 |
選び方 |
|
色つやがよく、傷がなくて果皮に張りのあるもの。ヘタがピンとしてずっしりと重量感のあるものを選ぶとよいでしょう。果形が丸く整っており、お尻の部分まで色が回っていることもポイントです。 品質の安定度でも評価の高い梨ですが、味ぼけなどの品質低下が早いとも言われています。常温では出荷後4~5日で味の低下が現れてくるので、なるべく早く食べきることが必要です。 |
保存法 |
|
光の当たらない涼しい所に保存して置く。又、冷やしてある方が美味しく感じますが、冷やし過ぎると糖度が低く感じられますので、食べる2~3時間前に入れるのが良いでしょう。 |
栄養価 |
|
梨は90%が水分でアスパラギン酸を含んでいるので、疲労回復にも効果的です。又、その他の成分については、ソルビトールは、咳止め、解熱効果があり、カリウムは高血圧に良く、塩分を体外に出す働きがあります。消化酵素のプロテアーゼはタンパク質の消化を助けたり、肉を柔らかくするので食後のデザートにぴったりです。
解熱作用・口渇きやのどの痛みの緩和、二日酔い・利尿作用もある一方、体を冷やす働きがあるので、妊産婦・冷え性の人、下痢をしやすい人は控えめに。胃腸の調子の悪いときも多食は避けたほうがよいようです。 |
食べ方 |
|
生食が一番です。
応用するならばジュース・シャーベット・デザート・あえもの・フルーツサラダなど…
食べる2時間前くらいに冷蔵庫へ入れ、冷やして食べるとよりおいしく召し上がることができます。 |