| 富有柿の歴史  | 
                
                
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                  岐阜県本巣郡巣南町居倉の原産。この地で栽培が始まったのは1857(安政4年)で、明治の始め頃は居倉御所の名で呼ばれていました。1902年(明治35年)に名称を富有とされました。この柿を作れば農家に富がある、ということから命名されたそうです。その後、豊満な果形と光沢のある果皮、緻密でとろけるような果肉、多汁で甘味も高い最高級の甘柿として、東北・北海道を除く全国の柿産地に普及し日本を代表する柿となりました。今では南半球のブラジル・ニュージーランド・オーストラリアでも栽培されています。  | 
                
                
                  | 出回り期  | 
                
                
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                  富有柿は、冷蔵貯蔵物へのリレー出荷が可能となり長期販売が可能となりました。 
収穫時期が9月中旬で10月~12月にかけて出回り、続いて冷蔵貯蔵されたものが12月~4月上旬にかけ出荷されます。 
冷蔵富有柿は富有柿のおいしい味を逃がさないように、1個ずつパックして冷蔵貯蔵したものです。  | 
                
                
                  | 甘柿は渋くない? | 
                
                
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                  富有柿は甘柿の一種。甘柿は文字通り、もともと甘い柿です。 
渋柿(平核無柿など)は、柿に含まれるタンニンという成分が水に溶け出すことで渋く感じさせます。このタンニン、実は甘柿にもたくさん含まれているのです。甘柿の場合はタンニンを凝固させる成分があるので溶け出さず、渋みを感じさせないというわけです。  
甘柿でもシーズンの終わり頃に収穫されたものには、渋みを感じさせるものが出てきます。これは、タンニンを凝固させる酵素の働きが弱まったためと思われます。この場合は渋柿同様、さわす(脱渋処理をする)必要があります。 | 
                
                
                  | 選び方  | 
                
                
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                  橙紅色が全体にむらなく回り、つやがあるもの。ずっしりと重量感があり、腰が高いものがよいでしょう。ヘタが青く新鮮なのもポイントです。  | 
                
                
                  | 保存法  | 
                
                
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                  鮮度を効果的に保持するには水分の蒸散を極力抑えるために、ポリエチレン袋に入れ冷蔵庫に保存すると良いでしょう。  | 
                
                
                  | 栄養価  | 
                
                
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                  ビタミンCがたっぷりと含まれており、1個食べると1日に必要なビタミンCをほぼ満たすことができます。また、ブドウ糖や果糖、ビタミンB1、B2、カロテンなどの栄養素やミネラルなども含まれ、栄養的にとても充実した果物といえます。利尿・二日酔い・高血圧など成人病予防にも効用が高く、しみ・そばかす・美肌保持にも効果があります。 | 
                
                
                  | 食べ方  | 
                
                
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                  やはり生食が一番ですが、サラダに混ぜるのも一般的。マヨネーズとは相性の良い果実です。他にもいくつか調理法を紹介しましょう。 
  
                  柿なます 
材料(5人分) 
                  富有柿1個、大根80g、人参20g、きゅうり1本、生椎茸4枚、砂糖大さじ2、塩少々、酢大さじ5、昆布少々、柚子の皮少々(せん切り) 
                  ①大根・人参・きゅうりはせん切り、塩小さじ1/2をふりかけて混ぜておく。 
                  ②生椎茸は焼いてせん切りにする。 
                  ③柿は皮をむき、種子・芯を取り、せん切りにする。 
                  ④昆布もせん切りにする。 
                  ⑤調味料を混ぜ合わせ、食べる直前に材料を和える。 
                   
                  柿ゼリー 
材料(5人分) 
                  富有柿2個、砂糖60g、ゼラチン大さじ1 
                  ①柿の皮と種を取り除き、ミキサーにかける。 
                  ②ゼラチンに1/2カップの水を加え、しめらせておく。 
                  ③①を火にかけ煮立ったら砂糖を加え、火を消しゼラチンを混ぜ合わせる。 
                  ④型に流し、冷蔵庫で冷やしかためる。 
                   
                  柿の二杯酢 
材料(5人分) 
                  富有柿1個、かまぼこ1/2板、きゅうり1本、酢大さじ2、醤油小さじ1、塩少々、酒大さじ1 
                  ①柿は皮をむいて、種を取り除き、せん切りにする。 
                  ②かまぼこ、きゅうりもせん切りにする。 
                  ③以上の材料を調味料であえる。 
                  ※柿はすべてが利用できると言われています。 
                   
                  ◆柿のヘタは煎じるヘタ10個分を1合で半量に煎じると、しゃっくり・夜尿症に効果があるとされています。  
                  ◆柿の葉は、お茶にして常飲すると、ビタミンCの効果により、副腎の働きが強まって成人病の予防に効果があるといわれています。また、葉緑素が多く、しみ・そばかすにも効果があるようです。
                   
                   
                  <柿の葉茶を作ろう>  
                  ①柿の葉を水で良く洗う。 
                  ②洗った葉を3㎝くらいに切り、せいろで1分間蒸す。 
                  ③せいろの蓋を取って、うちわで30秒あおぎ、水気を切ってさらに1分間蒸す。 
                  ④ざるに入れて、カラカラにになるまで日陰干しする。 
                  (保存する時は、お茶と同じ要領で缶に入れておく。) |