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果実の知識

筆 柿
~愛知県幸田町特産のユニークな柿~
柿にも数々品種はあれど、外見上とてもユニークなのが筆柿です。
名前のとおり、筆の先に似たとんがった形をしており、柿の中では小ぶりで平均100g程度。味はコクがあって濃厚な甘さを楽しめます。
甘柿か渋柿か
筆柿は一応、甘柿の仲間です。
ただし、1本の果樹に甘柿と渋柿の両方が成るという特徴があります(渋柿の割合は1割未満です)。こうした種類の柿のことを「不完全甘柿」といい、筆柿のほか西村早生などもこれに属します。ちなみに、富有柿、次郎柿などは「完全甘柿」です。
不完全甘柿は、いわゆる「黒ごま」=黒い斑点ができやすい品種です。ゴマの正体はタンニンという渋み成分。渋柿の場合はこのタンニンが水に溶けており、食べると渋みを感じさせます。一方、甘柿の場合はタンニンが水に溶けずにゴマとして残っており、渋みを感じさせません。
収穫された筆柿の中にはわずかに渋柿も入っていますから、産地では、特殊な方法によって甘・渋を見分けることができる機械を導入して、出荷物に渋柿が混入しないように注意を払っています。
歴史
筆柿栽培はいつから始まったかは定かではありませんが、江戸時代には愛知県幸田地区の農家の庭先で作られていたようです。長きに渡って産地及びその近郊で親しまれてきましたが、昭和46年、幸田町農協に柿部会が設立され、昭和58年に西三河筆柿選果場が建設され、本格的に全国に向け出荷されるようになりました。
産地
愛知県・幸田町の特産。
かつては広く栽培されていましたが、現在では幸田町及び隣接する西尾市、吉良町で約95%の生産を占めます。表年・裏年で収穫量に差はありますが、年間平均約1,500tを出荷しています。
出回り期
筆柿は早生の甘柿で、富有柿などに先行して販売されます。柿の中では熟期が早く、旧盆の頃には出荷が始まることから別名「盆柿(ぼんがき)」とも呼ばれます。
ただし、出荷のピークは9月中旬から10月。11月まで出回ります。
面白い異名
筆に似ているから「ふでがき」。わかりやすい。
また、旧盆から始まるから「ぼんがき」。これもわかりやすい。
そしてそして、筆柿にはもう一つの異名があるのです。
その名も「珍宝柿(ちんぽうがき)」! ・・・・・・わかりやすい。

「珍しく、貴重な柿だからこう呼ばれるようになった」なんて説明もありますが、実際のところは男性のシンボルに似ているからそう呼ばれ、後に当て字をつけたというのが本当のところです。かつてはこの呼び方が主流であり、今でも愛知県周辺では根強く使われています。
ちょっと恥ずかしいと思う人もいるでしょうが、こうした面白い呼び方は消えてほしくはないものです。
見分け方
形がよく、きずがなく、果皮につやがあって色の濃いものを選んで下さい。
筆柿はコリコリした食感が持ち味です。触ってみて硬めのものを選んでください。
保存方法
鮮度を効果的に保持するには水分の蒸散を極力抑えるために、ポリエチレン袋に入れ冷蔵庫に保存すると良いでしょう。 また、シーズン後期になると渋のあるものが多くなり、産地では脱渋処理をする場合があるので、その場合は保存期間は短縮されます。お早めにお召し上がりください。
栄養価
ビタミンCは可食部100g中に70㎎も含まれているので、筆柿ならば2個食べるだけで1日に必要な量を摂取することができます。
また、ブドウ糖や果糖、ビタミンB1、B2、カロテンなどの栄養素やミネラルなども豊富に含まれ、栄養的には非常に充実したヘルシーフルーツです。疲労回復、かぜの予防、高血圧症予防、老化防止等に役立ちます。さらに、タンニンは二日酔いを直すのに非常に効果的です。
雑学
☆柿の種
ビールやお茶のおつまみに欠かすことのできないあられ「柿の種」。ですが、富有柿などの種に比べるとかなり細長い形です。「柿の種」は筆柿の種の形にそっくりです。
「柿の種」のネーミングをした人は、筆柿かそれに近い種類の柿をモデルにしたのではないでしょうか。

☆柿本人麻呂
万葉集の代表的歌人である柿本人麻呂については、その生誕、没年等、詳しいことはわかっていません。しかし、島根県益田市戸田町には、古くから人麻呂の生誕伝説があります。
それによると、人麻呂はある家の柿の木の根元に、ある日忽然と現れたそうです。その地は現在、戸田柿本神社になっており、今でもその2代目の柿の木が植えられています。毎年、小さな筆柿の実をつけるそうです。
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